Dr.Fujita 注釈
「B17」の抗ガン作用の中心をなすのが、シアン化合物とべンツアルデヒドです。
シアン化合物として非常に有名なものが青酸カリです。
このために、B17があたかも毒物のように反対派からは強調され続けています。
この章では、杏仁を食べてシアン中毒になった新聞報道に端を発したB17への影響が述べられています。
マスコミの影響力(良くも悪くも)の大きさには、驚くばかりです。
このところ、世間をいや、世界中を騒がせた「豚インフルエンザ」にしてもマスコミの力は、偉大でした。
願わくば、正確な情報を皆さんに提供して頂ければ良いのですが----。
皆さん、マスクを買いあさるのは止めましょう!!自分の身を守る術は、他にあります。
さて、実際の所、B17の毒性についてはどうなのでしょうか?
Dr.Fujitaのこれまでの経験からは、ここに書かれてあるように全く無害であるとは、断言できません。
しかし、こと抗ガン剤として使用する場合、現在使われている抗ガン剤に比べて、限りなく安全であると言えます。
この本でも、あらゆる所に出てきますが、現在の抗ガン剤は、人をやっつけるか、
ガンをやっつけるかの究極の選択を迫るものだからです。
そして、はっきりしているのは、
抗ガン剤は転移したガンには全く無力であるばかりか、有害物以外の何者でもありません。
転移したガンに対抗できるものは、B17に勝るものはありません。
さて、第6章からの引用です。
第六章 シアン化合物騒動
1972年9月1日、カリフォルニア州保健局は、医学専門家およぴ新聞に「月刊病気報告]を発表した。
その内容は、「30個も杏仁を食ベてシアン中毒にかかったロサンゼルスのある夫婦」の記事であった。
同9月4日、ロサンゼルス・エグザミナー紙は「果実種、シアン化合物を遊離す」と題するUPI電を載せた。
その6日後には、ニューヨーク・タイムズ紙も同じようにその事件を「杏仁中毒発生」と発表した。
杏のタネによる中毒事件?
-中略-
報道の真実性の十分な観察
-中略-
この夫婦が調合したのは、杏仁と杏の実で、彼らはそれを同時に蒸溜水にまぜて、一晩醸造してから飲んだ。
時間が経っていたので、少し発酵ぎみで、非常に苦味のある飲み物だったと思われる。
これを飲んで一時間後に、吐き気を伴って、病気になった。
飲んでから数分もたたないうちに作用してくるはずのシアン化合物と判定するには、すこし時間がかかりすぎているようだ。
ロサンゼルス保健局のミュレー氏によれば、
「この夫婦の病因を主としてシアン化合物であるとか、それがただちにアミグダリン(B17)のせいで起こったとは決めにくい。
また同様に、杏仁のために起こったとも証明し得ない」と考えている。
-中略-
B17に含有する毒性の検討
これまでに、B17は正常細胞に対しては無害であると述ベてきたが、これは真実である。
もっと正確にいえぱ、どんな食物でも正常に食ベる限りは無害といったほうが正しいかも知れない。
生命の保持に必要な水や酸素でさえ、常識を超えて多量にとれぱ致命的なものになり得るし、同じことがB17にもいえる。
ベータ・グルコシダーゼは、普通、B17を含む果実中にも「ごく少量」発見されている。
この酵素が口や胃の分泌物で活性化すると、その場でシアン化合物とべンツアルデヒドを少量遊離する。
これらの物質が、限られた濃度で口や胃あるいは小腸に放出される場合は危険ではなく、
むしろ、自然の摂理による微妙な化学的調和である。
これがなければ、虫歯や呼吸器障害、あるいはいろいろな胃腸障害に対しても役立たないのである。
B17についてE・Υ・クレプス博士が講演をしたとき、会場にいた一婦人が、
「B17を含む果実のタネを食ベすぎると危険なことがありますか」と質問した。
博士の回答は―
「どうかすると中毒するのではないかと心配しているが、仁も果実といっしょに食べると、B17過剰になることはなく、心配はいらない。
しかし、リンゴの身をすててタネだけを集め、コップに半分も食べると、B17の取り過ぎの心配が起こる。
桃、杏、すもも、さくらんぼ、あるいはリンゴをまるごといくら食べても、タネから毒になるほどのB17をとることにはならない。」
健康人でも一日50ミリグラムのB17が必要
クレブス博士は、「健康な成人は、最低でも一日当たり50ミリグラムのB17が必要である」といっている。
癌にかかりそうな人は当然、一日に50ミリグラム以上とらねばならない。
既に癌にかかっている人は、もっと多量のB17が必要である。
-中略-
そこで果実をまるごと適当に食べるなら、お腹一杯食べてもよいし、
杏仁だけを余分に食ベすぎないようにするのが賢明だといえよう。
砂糖より毒性の少ないB17
---天然の食物中に、シアン化合物は広く分布している----
一方、B17と命名された研究室的な物質についてはどうであろうか。
結論からいって、B17の毒性を心配する形跡はほとんどどこにも見あたらない。
医薬の参考文献には、100年以上にわたって「アミグダリソ(B17)は無毒性」と記してある。
世界のあらゆるところで、2世紀もの間にアミグダリン(B17)の使用で
大変な病気を起こしたとか、死んだという報告は、一つも記録されていない。
アミグダリンは、ドイツの化学者リービッヒが1830年に発見した。
パーク博士によれぱ、今日使われている医薬品よりも、
アミグダリンのほうがよほど化学的または医薬的に十分研究されているという。
-中略-
ところが、B17の生化学的な作用は、2,3時間で消滅するので、蓄積性がない。
アメリカでは毎年90人以上の人がアスピリン中毒で死んでいるが、B17で死亡した人は一人もいない。
アスピリンは自然にとっても人体にとっても異物的な薬物であるが、
B17は生物や人間に与えられた自然植物に含まれているピ夕ミンの一種である。
B17は砂糖よりも毒性が少ないのである。