自律神経免疫療法とパーキンソン病
パーキンソン病と自律神経免疫療法
ここでは、パーキンソン病について解説しています。
どんな病気?
パーキンソン病は50〜60才台の中高年に多い病気です。
脳の神経細胞の一部が変性して、体が思うように動かせなくなる進行性の病気です。
パーキンソン病の患者さんは、全国で10万人以上おられ、国民1000人に1人がパーキンソン病という割合です。
原因も十分には解明されておらず、治療法も確立されていないので難病に指定されています。
症状は
@振戦(安静時のふるえ)
A筋固縮(手足が硬くなりこわばる)
B寡動・無動(動作が緩慢になる)
C姿勢反射障害(バランスがとれずに転倒しやすくなる)
という4大症状の他に、便秘などの自律神経症状、うつなどの精神症状などがあります。
病気は、ほとんど進行しない人もいれば、数年のうちに動けなくなってしまう人もいます。
原因は不明とされていて、中脳黒質の神経細胞の脱落・変性によりドーパミンの分泌が減少することで、
既述のような、様々な症状が生じると考えられています。
しかし、なぜ中脳黒質の神経細胞が変形するのかという答えを現代の西洋医学では出してくれません。
そのため、”原因不明の難病”なのです。
そして、一般的な治療法は、抗パーキンソン病治療薬によるドーパミンの補充が基本となっています。
自律神経免疫療法からみたパーキンソン病は?
一方、自律神経免疫療法から見ると、どうでしょうか?
他の”難病”同様、パーキンソン病は決して原因不明の”難病”ではありません。
それは、きちんと原因を捉えられているからです。
これは、自律神経免疫療法の基本的な考え方ですが、
まず、ストレスが長く続くと、交感神経が緊張して顆粒球 (白血球の一種)が増えていきます。
そして、顆粒球が増えると、活性酸素の放出量も増加します。
このとき、活性酸素を無毒化する酵素は副交感神経の支配を受けるため、
副交感神経が優勢でないと十分には分泌されません。
過度なストレスで、交感神経優位の状態にあるわけですから、増えた活性酸素を無毒化でき ず、
細胞が傷つき、動脈硬化が促進されます。
交感神経が緊張して血行が減っているところへ、動脈硬化で更に血液の流れが悪くなります。
こうして、本来、豊富な血液を必要とする中脳黒質へ十分な量が送られず、
中脳黒質の神経細胞が変性を起こしてしまいます。
実際に、パーキンソン病の患者さんの血液を調べてみると、顆粒球が増加しリンパ球が減少しています。
つまり、明らかに強い交感神経緊張状態にあることが分かるのです。
さらに自律神経免疫療法の立場からすると、
パーキンソン病の難治化をもたらしているのが、やはり薬なのです。
パーキンソン病の治療薬のうち、中心的な役割を果たしているのが、
脳内でドーパミンに変化するL-ドーパ含有製剤です。
ドーパミンは交感神経を刺激する物質で、大量に体内に入ると一時的には元気な体調が作られます。
ところが、薬を続けていくと交感神経が過度に緊張し、もともと悪かった血流が更に悪くなり、
神経細胞の死滅を促進します。その結果、病気を更に悪化させてしまうことになります。
ここまで話を進めてくると、パーキンソン病に対しても、
自律神経免疫療法は原因をきちんと捉えていて、その治療にいかに効果的かということがわかると思います。
基本は、ストレスからの解放、交感神経緊張状態からの脱出で、
そのために、自律神経免疫療法による副交感神経への刺激、副交感神経優位の体質への変換が、
パーキンソン病に対する私たち自律神経免疫療法の答えです。
具体的な治療法は?
パーキンソン病と診断されたら、直ちに自律神経免疫療法をお受けください。
薬は飲まないくらいの決意を持って・・・・実際に、私たちのクリニックを訪れる患者様は
みなさま、「薬は飲みたくない」 から何とかしてほしいと言われて来院される方ばかりで、
実際に薬を飲まずにすませるようになっています。
そうでない場合でも、全然大丈夫です。
パーキンソン病の患者さんは何年もの間、薬を飲まれている方が多いので、
急に止めるのではなく、薬の中止には少し時間をかけながら(1〜2ヶ月くらい)行います。
この場合も、医師が診察を行いながら、徐々に減らしていきます。
通院が難しい方は、入院による治療も可能です。ご相談ください。