自律神経免疫療法と癌

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   ガン

  腫瘍マーカーとは、ガンなどの悪性腫瘍の有無を判断できる血液検査のことです。
腫瘍マーカーを組み合わせて検査することで、様々なガンを発見できます。
例えば、大腸癌の場合ですと CA72-4,STN,CEA,CA19-9を調べます。

 これら腫瘍マーカーとは別に、治療効果の予測に大きな力を発揮する指標が3つあります。

 まず、リンパ球の中にはT細胞とB細胞があることは既にご存じですよね。
このうち、T細胞がガンを攻撃するわけですが、T細胞をさらに詳しく見てみるとヘルパーT細胞とキラーT細胞、サプレッサーT細胞があります。
直接ガンを攻撃するのがキラーT細胞です。もう一つのヘルパーT細胞は司令塔としてキラーT細胞やB細胞に指示を送ります。
このヘルパーT細胞は、Th1 とTh2の2種類があり、ガン攻撃の指令塔はTh1です。Th2はアレルギー反応にかかわっています。
Th1が少ないとキラーT細胞へ指令が不十分となり、キラーT細胞の働きが悪くなりガン細胞への攻撃力が低下するというわけです。

 Th1とTh2の比率は8〜12(Th1:Th2=8〜12:1)、それぞれの割合で見るとTh1は10〜15%、Th2は1〜3%です。
ガン患者さんの場合、Th1:Th2=3:6、Th1は10%以下、Th2は3%以上とTh1が減少しているのが分かります。

 もう一つは、P53です。これはDNAが壊れるときに現れるタンパク質で、ガンの場合細胞の分裂・増殖を調製しているDNAが壊れて、際限なく増殖を繰り返します。つまりP53が多いほどたくさんのガン細胞が生まれていることを意味します。但し、一部のガンには反応しないものもあります。正常値は0.1〜0.5U/mlです。

 最後は、IAP(免疫抑制タンパク)です。肝細胞やマクロファージで産生されます。ガンの有無、進行度、免疫能などが判断できます。正常は580μg/ml以下です。
 

ガンに対する免疫機能の評価
 ・リンパ球数    1200個以上
 ・Th1/Th2 8以上
 ・ Th1 20以上
 ・Th2 3以下
 ・IAP 500μg/ml以下
 ・P53 0.1U/ml以下

 これらの条件を満たしていれば、ガンを免疫機能でやっつける期待がもてます。
しかし、実際にガンになってしまった患者さんは免疫機能が大幅に低下しているのが普通です。
免疫機能が低下しているから、ガンになったともいえます。

 さて、いよいよ自律神経免疫療法を開始するとこれらの指標はどうなっていくのでしょうか?
自律神経免疫療法を開始すると、人によっては一時的に顆粒球が増え、いったん交感神経側に傾く場合もあります。
その後、副交感神経側へ大きく傾きます。副交感神経側へ傾くと言うことは、リンパ球が増えるということです。
しかも、都合の良いことにリンパ球の中でもTh1が際だって増えてくるのです。
Th1が10%を越えてくると、患者さんも元気になってきます。
しかし、本当にガンをやっつけるためにはTh1が20%近くまで上がることが必要となります。
私たちの自律神経免疫療法を受けることでTh1は20%以上まで回復させる可能性が示されています。

 ガンになってしまった方も、ガンになるのではと心配なあなたも、自らの免疫機能を高めガンに打ち勝とうではありませんか!!