エネルギーシールによる三叉神経痛の治療

 

 三叉神経痛は、顔面にある三叉神経の支配領域に生じる疼痛性の病気です。三叉神経は、字のごとく3つに分かれています。

三叉神経痛で最もよく見かけるのは顔面の下1/3を支配する第3枝の痛みです。下顎部に横に広がる痛みで、奥歯の痛みも伴います。

痛みは難治性で、最近はやりの神経痛によく効くとされる薬でもなかなか対処出来ないことが多いようです。

 今回は、この難治性の三叉神経痛に曼荼羅から作ったエネルギーシールを貼付してとてもよく効いた患者さんのお話です。

治療方法はとてもシンプルで、本当にこれだけですか?と思われることでしょう。

まず、三叉神経痛は何故起こるのかという点から考えてみる必要があります。

 痛みの発生には、色々な原因がありますが、機械的な圧迫による痛みを除けばそのかなりな部分を単純ヘルペスウィルスやサイトメガロウイルスなどの

いわゆるヘルペス属と呼ばれるウィルスが原因となっています。(今回は、単純ヘルペス(Herpes Simplex Virus HSV)について取り上げることにします。)

これらのヘルペス属ウィルスの中には、皆さんもご存じの帯状疱疹ウィルス(Herpes Zoster Virus)も含まれています。

帯状疱疹ウィルスは、神経の走行に沿って現れる小水疱と激痛を引き起こします。

この皮膚の水疱を除いた神経の痛みという点からみれば、単純ヘルペスが引き起こす神経痛も症状的には酷似しています。

要するに、痛みを引き起こす原因として常にヘルペス属ウィルスを考慮していなければならないということです。

 ヘルペス属ウィルスを検出するには、O-リングテストを使えば実に簡単です。

そして、ウィルスの量も測定できますから、治療によってウィルスが無くなっていくのも分かります。

 実際の治療は以下のようにします。

@ 痛みの部位で(三叉神経痛の部位の中で)最もO-リングテストのマイナスが強いところを探します。・・・この患者さんの場合には右頬部でした。

A 次に、HSVの有無を調べ、HSVがいればその濃度も調べます。O-リングテストにはRCSと呼ばれる濃度を測定できるものがあります。

B 次いで、曼荼羅からHSVのエネルギーシールを作成し、まぶた(この患者さんは右の瞼)に1枚、貼付して治療は終了です。

C 後は、患者さんに2〜3日ごとにシールを貼り替えて頂きます。