三叉神経痛と遠隔治療

 三叉神経痛は、眼神経(V1)、上顎神経(V2)、下顎神経(V3)の3枝に分かれ、顔面を支配しています。

臨床上よく見かけるのは上顎神経(V2)、下顎神経(V3)の領域の痛みです。

ちょうど歯にも分布するために、間違えて歯の神経を抜いたりということも起こるようです。

 三叉神経痛は痛みがとてもひどく、しかも難治性なので厄介な病気といえます。

今回紹介するのは当院のスタッフの三叉神経痛です。

4年前から痛みがあった様ですが、歯の神経を1本抜き、治らないので次の歯の神経を抜き、結局3本の神経を抜いたところで

別の歯医者さんで三叉神経痛と診断されました。

今年の5月のゴールデンウィークに激痛が出現したため、たまらず精密検査・・・MRIなどを受けるも、三叉神経を動脈が圧迫している・・・

手術部位が難しいのと手術してもよくなるかどうか分からない、神経ブロックはしびれが残るなどなど・・・

仕方なくテグレトールを飲むことになりました。しかし強烈な痛みのため、テグレトールを1日600mg必要で、飲むと頭がボンヤリして眠気ひどく

集中できない状態でした。薬もいつまで飲めば良いのかも不明です。

なんとかならないかと言われて治療を開始する事になりました。

まず、曼荼羅のシールを試してみました。 もう1人の三叉神経痛の患者さんは曼荼羅シールでうまくコントロールできていますので、期待を込めて

治療開始しました。

ところが、これがまた困難を極める結果となりました。必要な曼荼羅のシールが毎日変わるのです。しかも、効果がでたり出なかったりと

四苦八苦です。うまくいくと、数時間は痛みが消えますが、効果は持続できません。

それならばとENRACという治療も試してみましたが、治療効果がこれまた数時間持続するだけで、週に2回治療をしてもいっこうに進歩しません。

そんなこんなで、八方ふさがりな時間が過ぎていきます。ほとんど毎日、曼荼羅シールを変更して貼るのですが、決定打は見出せません。

 

そんな時、解決策が全く思いもかけない所から舞い降りてきたのです。

ガンの患者さんに短期集中治療を行っていますが、遠方の方だったため遠隔治療はどうでしょうかという話になりました。

三叉神経痛のスタッフにも、「貴女も遠隔治療で三叉神経痛の治療をしてみますか?」と言うことになり、必要なプログラムを作成し

遠隔治療を開始しました。